2011年11月26日土曜日

オーストラリア紀行-メルボルン篇「ユーレカタワーからの眺望」

世界有数の高層居住用ビル(92階建て300m)であるユーレカタワー。この88階が「ユーレカスカイデッキ88」です。勿論、南半球で一番高い(ちなみに入場料金は$21、こちらもお高い)展望台。外に張り出す全面ガラス張り(もちろん足下もですよ)の部屋ジ・エッジ(別料金$12)はスリリングこの上ないことで有名です。時間の関係で(料金が惜しかった訳ではありませんよ、念のため)このスリルをあじわうことはしませんでしたが、360度ぐるりと廻りますと、眼下にすばらしいメルボルンが広がります。一枚目の写真は左下にフェデレーションスクエア(ユニークな美術館、ショップ、カフェ、レストラン、ホール、1万人を収容できるザ・スクエアなどがあります)が見えます。他の写真も大パノラマ、緑の多さがよく判りますね。



2011年11月25日金曜日

オーストラリア紀行-メルボルン篇「ロイヤルボタニカルガーデン」

400万人の人口規模の都市で、これほど緑の多い所は南半球、いや世界一に違いありません。メルボルンには、パーク(スポーツ施設も備えている)とガーデン(植物が手入れをされて植えてある)が区別されて、それこそ至る所に配置されています。その中で最も大きく格調の高いガーデンがここです。
オーストラリアを発見したキャプテンクックですが、本来の目的の一つは、英国王立学会の要請により新しい植物を見つけることだったそうですから、この庭園は、オーストラリア大陸の発見の本来的な場所であると言えるかも知れませんね。
Dゲートから入ると、まるで、ハリーポッターの映画に出てきそうな光景が広がります。広大な面積ですが、花はほとんどなくて樹木が広々と植えられていて、中央に大きな池がありました。のんびりとひがな一日過ごしていたいと思わされること請け合いです。さて写真は、その池で見つけたブラックスワンもどうぞ。


2011年11月24日木曜日

オーストラリア紀行-メルボルン篇「トラム:City Circle」

メルボルン市内市電の通っている道で自動車が右へ曲がろうとするとき、一旦わざわざ左のレーンによって、市電を優先させてから大きく右へ回るというルール「フックターン」があります。車でこの町に初めて来た人は、このルールを知らずに右のレーンからすぐ曲がろうとするので、クラクションを鳴らされて注意されるのだそうですが、オーストラリアで(従っておそらく世界中で)ここだけだそうです。これは、縦横に巡らされた「トラム」と言う名の市電が最優先され市民の主要な足を今でも担っているからなのです。150年以上の歴史を持つメルボルンの(広島市で言えば広電)Yarra社が経営するこのトラム、600両、24時間体制とのこと。
写真は、観光客の為に旧市内Cityの外周を時計回りに無料で周遊する木製車両のCity Circleです。(勿論市民も区別なく便利に利用しています)

オーストラリア紀行-メルボルン篇「フリンダース・ストリート駅」

11月17日から23日まで広島経済同友会の視察旅行でオーストラリアへ行ってきました。その期間中、スマホが不具合でしたので、事後ながら機会を見て少しずつ報告をしたと思います。


南半球で1番というタイトルをこの町メルボルンはいくつも持っています。キャンベラができるまでオーストラリア連邦の臨時首都だった為、オリンピック開催、高さで一番の教会、展望台・・・
最も英国風の雰囲気を持っているこの町のシンボルが、1911年に完成したフリンダース・ストリート駅(Flinders Street Station)です。中央ドームと正面ファサードのアーチ構造が特徴的なアールヌーボー様式の世界的傑作建築です。
入口アーチに横一列に13個の時計が並んでいるのがお判りでしょうか。それぞれの路線の次に出発する列車の時刻がわかるようになっているのです(12時丁度の路線は今は動いていないものだそうです)。中へ入ると勿論デジタルの表示があります。当時はこうして、遠くからでも多くの情報を伝える為の装置として機能し、素敵なザインとして残っている訳です。(11月22日、初夏です、半袖の人が多いですね)

2011年11月15日火曜日

女子バレーボールを、ロンドンへ

女子バレーボール、いま、テレビで熱戦を展開中です。
「FIVBワールドカップバレーボール2011」は女子が11月4日から始まり、12月4日男子の終了まで手に汗にぎるゲームが予想されています
Aブロックの試合の前半は仙台で開催される予定だったのですが、東日本大震災が起こった為に外国からの申し入れ(放射能を気にしての事のようですね、風評被害であるといくら言ってもダメのようです。残念)があり、急遽広島で引き受ける事になったのだそうです。
広島での第5試合目の対ドミニカ戦の実況中継はTSS(テレビ新広島:フジテレビ系)の担当で始まりました、ベテラン矢野アナウンサーの見事な進行ぶりでしたね。この番組を私はテレビ観戦しました。そのかいあってか、見事、3-0で勝ちました!
この9日の試合の番組が昨日14日の番組審議委員会の審査対象でして(なんと、私は審議委員なのです。しかも今日は、委員長、副委員長がお二人とも欠席され、私が委員長代理で汗だくになりながら司会進行役をする事になり)午前中、ここはよかった、これはこうすればよかったと、審議して参りました。
実際の試合は放送の30分前に始まっているのです。それをタイムラグを使って編集しながら、緊迫感満点に仕上げて、見てもらっています。この試合のように3セット連続で取ると、2時間の時間枠でほぼ入るのですが、3-2のようにフルセットにもつれ込むと、1時間延長しても尺に無理が出るため、liveに乗っかる、のだそうです。
23台のカメラを駆使し、どのカットを選ぶか、選手紹介も50以上用意している中から、今ちょうど活躍した選手をクローズアップして出す等、様々なテクニックを駆使しています。この日は、21歳の新人コンビ「リサとナナ」-新鍋理沙と岩坂名奈が大活躍しましたので、彼女たちがドラマチックに紹介されました。
試合はその後、セルビアには負けましたが、韓国には勝ち、昨日の試合で、世界ランキング1位の女王ブラジルを、なんと、なんと、3-0のストレートで下し連勝、勝ち点3を加えロンドンへの夢を繋いでくれました。(上位3位までがロンドンオリンピックへの切符を手にする事ができます)
大震災のあった今年の大会ですので、選手の胸には「心を一つに」と言うワッペンが貼ってあります。皆さんの応援で、彼女たちをロンドンへ送り出してやろうじゃありませんか。



2011年11月13日日曜日

「尾道人物伝 かわぐちかいじの心」

市役所の前(元広銀)の歴史博物館で特別展「尾道人物伝 かわぐちかいじの心」を開催中です。尾道の海などを参考にした作品「瑠璃の波風」の原画や、双子の弟で会社社長川口協治さん(63)=向東町=と砂浜で遊ぶ幼少期の写真など138点が並んでいます。代表作「沈黙の艦隊」などの単行本は自由に読めますよ。ちょうど、市立美術館ではかわぐちかいじ展をやっていますので、コラボ企画と言う事になります。お互いに盛り上げようと言うことでしょう、なかなか良いですね。

え〜、私は、太陽の黙示禄の原画を持っています(自慢!)

2011年11月12日土曜日

チェックイン機能をアリバイ工作に使う?



チェックイン機能はアリバイ工作に使えるのだそうだ。
ケイタイが初めてカメラ機能をもった時、電話しながら写真を撮った振りをして、以前のものと差し替えて送信するといったアリバイ工作として、ミステリーのネタに使えるなと思った事があります。
今日のこのブログの例は、A子が、彼に他の人との浮気旅行をごまかすために、親友のC子に代わりに嘘の場所へ行ってもらい、タグ機能を使ってアリバイを作ると言うケースです。(ほんと、オンナは恐い・・・)
いくら先進機能が発達しても、結局つまる所はそれを使う人間次第であると言う事なのですね。

と言うコメントをfacebookにのせたら、Sさんから,
・・・PCから書き込めば、どこでもチェックインできると思いますよ。
元々善意の機能なんで、悪用には無理がありそうです。
過去の写真の転送も、写真データーにはExifデーターが付いていますので、撮影された本当の日時がわかりますし。
と、コメントが来ました。
やり方を教えてもらって、PC上でfacubookuからチェックインしてみましたら、なるほど、西国寺、千光寺、美術館と、1,2分で飛び回れるのです。ついにはオーストラリアへも、-Sydney International Airportにいます。と簡単に表示できてしまいました。
機能の進化の早さについていくのは大変ですが、慣れれば簡単な事でもあります。
簡単でないのは、やはり、それを利用する「人の心」なのでしょうか。

http://rocketnews24.com/2011/11/11/151617/

2011年11月11日金曜日

「犬の目のなかの月、日。」


奥山民枝退任記念展「犬の目のなかの月、日。」へ行ってきました。
陽、雲、天、芽、山、花、そして、犬・・・奥山ワールドは多岐にわたり、とても一言で言い表せません。
今回の展示会では「犬の目のなかの月、日。」のタイトルにあるように、尾道大学へ2005年に来られて8年間の、かつての愛犬や、月、雲を題材にした油彩画、ボールペンとアクリル絵の具で尾道を描いたイラストなどが並んでおり、彼女の絵の世界のほんの一部ではありますが垣間見る事ができます。
尾道大学の芸術の先生は東京芸術大学出身の方が多いのですが、奥山さんも1969年に卒業され、画集も数多く出版、1992年には第35回の安井賞を受賞、さらに新聞の挿絵を描かれたり、光州国際美術展に招待されたりと幅広くご活躍され、
2010年には広島文化賞も受賞しておられます。(内緒ですが私はこの賞の選定の運営委員でして、先生が候補に挙がったときは嬉しくて、勿論1票入れました)
この見応え十分の展示会は、なんと無料!な上に素敵なパンフレットも頂けます。(写真の犬たちを全部見る事ができますよ。)20日まで、尾道白樺美術館です。絶対お見逃しなきように。

2011年11月10日木曜日

自転車部を創設して欲しい

尾道はこれだけサイクリングを売り出している町なのに、高校生や中学生に(通学用でなく)スポーツとしてのサイクリングがまだ根付いていないように思っていましたら、
中国新聞に嬉しい記事を見つけました。
・・・尾道東高3年の京楽太伸(たいしん)さん(18)=尾道市高須町=が自転車ロードレーサーの有望株として急成長している。競技歴1年余りで全国大会の出場権をつかんだ。地元のツーリングイベントでは先導役を務めるなど「自転車のまち」づくりでも活躍している。
週3回、朝晩計70キロを走る。学校に自転車部がないため、福山市の実業団チームの選手と練習する。
地元関係者の注目を浴び、瀬戸内しまなみ海道を自転車で走る9月のツーリングイベントでは先導役を任された。「尾道発の選手として活躍したい気持ちが強まった」という。
競技は昨年4月から本格的に始めた。ことし6月、98・4キロを走る中国地域自転車道路競走大会(雲南市)で15位に入った。先頭から10分遅れた時点で失格する厳しいレースを完走し、来年4月の全日本アマチュア選手権(19~22歳)の出場権を得た。
卒業後は山口市の実業団チームに所属する予定だ。「結果を残し、プロになって海外のレースで戦いたい」と夢を膨らませる。・・・

ヘルメットや、自転車等お金がかかるとは思いますが、東高のPTA会長はじめ関係者の皆さん、是非、自転車部を創設してあげて下さい。
もちろん、北高も、尾道高校も、できれば中学校も。

こう言った事を、Facebookでアップしたところ、知合いから次のようなメールを頂きました。
−−−息子がインターハイ・国体出場のロードレーサーだったので自転車には詳しいんですよ!ちょっと自慢ですが(^^;) 「自転車のまち」づくり素敵ですね。自転車は今ブームですから尾道の選手が全国でそして世界で活躍できる機会がもっと増えるようになるといいですね(^^)v
−−−あ!もうひとつ!息子の高校も自転車部は無かったので同好会から始めました。面倒をみて下さる先生を探してお願いして大会に出て実績作れば部活として認められます。なので息子は初代部長で当初は3人で活動していましたが現在では自転車部に入りたいと入学してくるお子さんが増えて、息子の高校はインターハイ・国体常連校になり高校で自慢の部活になりましたよ。

まずは、同好会からでも、そう、できるところからですね。

2011年11月9日水曜日

スマートテレビの時代

FBを使って、九州の武雄市が特産品の通販に乗り出したという記事をシェアーして他のMLでも紹介しましたら、Yさんからこんなメールが帰ってきました。

・・・・なかなか面白い試みですね。Facebookなどソーシャルネットワークのビジネスへの活用は、これから増えるでしょうね。携帯は、近い将来ほとんどスマートホンになり、テレビも、来年以降インターネットのできるスマートテレビに徐々に変わっていくと予測する専門家もいます。この分野でビジネスチャンスが広がります・・・・

思えば2003年くらいから、「NPOプラットフォーム・おのみち」を立ち上げて、尾道と言う田舎で、ケイタイを使った「どこでも博物館」と言う実験にチャレンジしたのでした。
「インターネットのキングはケイタイだ」
と行く先々で声をからして叫んでいたのですが、
時代がようやく追いついてきてくれたと、感慨深いものがあります。
「放送と通信の融合」
これはあのホリエモンがフジテレビを買収しようとしていたときのセリフです。

これからは、「スマート」がキーワードのようですね。
スマートグリッド、スマートカー、スマートテレビ、・・・

私自身の体重はレッドゾーンを振り切りそうですので、
自分の名刺の写真に使っているくらいまで痩せて、
スマート時代の到来に乗り遅れないようにしたいと思っております。
http://pf-o.jp/info/

「テレビ時代の終焉」


テレビとケイタイ、どっちが安い?
答えは、そう、テレビの方が安い・・・のです。
エコポイント、地デジ移行を経て売れ行きが激減し、今や薄型テレビは1インチが1000円、40インチだと4万円前後です。(つい3,4年前は40万円くらいでしたが・・)スマートフォンは5、6万円しますので、明らかにケイタイに負けているのです。
では何故、画面が大きい上にマスコミに君臨している「テレビ」が、ケイタイより安いのでしょうか。
Ycaster,伊藤洋一氏は自身のブログで、「携帯性」「多機能」「参加型」と言う3とのポイントでケイタイの優位性を説明しています。

<2011年11月08日(火曜日) テレビが安いわけ>
しかしふっと考えたら、どえらいことですね。スマートフォンを含めてケイタイの方が、30インチや40インチの薄型テレビより高い。逆に言えば、テレビの方が安い。なぜ? それは詰め込まれた機能がケイタイの方が多いから? 参加型メディアで人々の欲しい欲求が強いから? ではテレビにはそういう機能は盛り込めないの?
今や薄型テレビは1インチが1000円です。ということは、40インチの薄型テレビは4万円ということで、先日家電量販店に行ったらやはりその近辺だった。ついこの間まで1インチ10000円だった。つまり40万した。
ケイタイは私の記憶では、値段が上がっている。直近のiphone はワンショットで支払おうとしたら64ギガで通話のコース次第だが7万円近くする。以前のケイタイはもっと気軽に買える機械だった。今は全く違う。なぜそうなのか。
ケイタイがテレビに比べて圧倒的に優位なのは、間違いなく「携帯性」です。つまり持ち運びが可能ということ。綺麗だからと言って、40インチの薄型テレビを持ち運ぶ人はいない。小っちゃいスクリーンだが、今のケイタイはテレビ、テレビもどき(u-tubeなど)を見ることが出来る。私はiphoneでMLBを時々見る。
次には「多機能」だと思う。ケイタイは考えたら、何にでもなる、テレビは既に書いたが、ラジオにも、PCにも、電話・テレビ電話にもGPSにも。カメラにもビデオにも。クラウドに繋げば、巨大なデータ倉庫も手元にあるようなものだ。その中に、一生書き続けても、一生撮り続けても満杯にならないファイルのストレージスペースがある。スキャナーにもなる。
テレビには何があるか。綺麗な画面。しかし、CDが出来ても未だに雑音のするLPを聞いている人がいると同じように、最後は画面が綺麗かどうかは絶対条件ではない。それより中味だ、という人は多い。私もその口だ。
機能が多ければ「石」、コモディティと呼ばれることを少なくとも暫くは回避できる。しかも今のケイタイは非常に拡張性が高い。APPが良い例だ。対してテレビには殆ど拡張性がない。ということは、大きな薄型テレビだがケイタイより安なるのは自然か ?
多分自然だろう。必要な材料は薄型テレビの方が多いかもしれないが、それは誰が作っても同じ面がある。それが”コモディティ化”ということだ。多分ケイタイも機能が落ちてくればコモディティ化の波に飲み込まれる。
任天堂のゲーム機の売れ行きが良くないのも、限定機能だからだろう。人はそのキャパからいくつものガジェットを持つことには限界がある。やはり一つの小さなマシンにいろいろ入っていた方が良い。
最後はケイタイが「参加型」ということだ。ケイタイで何をしている時間が長いかと言えば、やはりSNSだ。その為に写真を撮ったり送ったり。何が起きているかを見るにはツイッターの「all friends」が適している。テレビではSNSはやりにくい。
「携帯性」「多機能」そして「参加型」。ま、新製品を作るときにも、これからどういう人材になる必要があるのかを考える上でも、ちょっと参考になる。
・ ・・・・
ケイタイとの比較で値段で負けている事はまぁ、時代の流れとしましょう。

さらに問題は、テレビ離れが若い人を中心に劇的に進んでいる事です。
コンテンツの側面から見ても、スポンサーが減っている為番組制作費が削られ質の低下を招いているとの指摘もあります。その為かどうか、どの番組も視聴率が稼げず、若い世代から見放されはじめています。通信白書では、10代は、2005年に1日平均106分だった視聴時間が、2010年には70分と、わずか5年で3割以上も減少しています。
また、テレビの見方が大きく変わってきました。例えばドラマ等はリアルで見るより録画をして風呂上がり等にCMを飛ばして見たり、1、2日後、発表された視聴率を見て面白いものだけをユーチューブ等で見るというスタイルです。これでは、ますますスポンサーがお金を出さなくなるのも頷けます。

「テレビの時代は終焉しつつある」
この事実に衝撃を受けるのは、われわれ「テレビっ子」世代だけでしょうか。

2011年11月8日火曜日

芸術的写真は、究極の情報発信力

長年の友人である写真家の村上宏治さんが、今年度の「小林和作賞」に選ばれ、11月4日に西国寺で営まれた和作忌で賞状と奨励金30万円が贈られたそうである。
産經新聞によると
・・賞は昭和56年創設で、同市の美術振興に寄与した美術家や美術団体を顕彰している。村上さんは同市向島町出身。仏教美術研究をライフワークに、尾道の寺院を題材にした本を出版している。尾道大非常勤講師、市文化財保護委員。村上さんは「今後もこの文化力のある尾道で精いっぱい頑張りたい」と述べた・・・

彼は1959年、向島生まれ。写真家を志して秋山庄太郎に弟子入りし、コマーシャルの作品も自動車、酒、化粧品等多く手がけ、現在はライフワークとして、しまなみ海道を基点に瀬戸内海の自然と文化・仏教美術に関する作品を多く手がけている。
彼が尾道のお寺の仏像を撮ると、まるで奈良か京都の名刹にある国宝か重文のように写るから不思議なものである。仏のお顔やお姿を捉えながらその深さは信仰心にまで届くかのようである。
瀬戸内の自然を写すと、光の魔術を見せられるかのようだ。
写真を言葉で語るのは愚の骨頂と言うものだろう。

彼のホームページからは、その片鱗なりとうかがう事ができる。




http://www.ermjp.com/

2011年11月7日月曜日

海老蔵復活、日本はいかに・・・?

昨日まで尾道商工会議所の議員旅行で、熊本、博多を訪れました。少し贅沢でしたが博多歌舞伎座で、錦秋博多座大歌舞伎を鑑賞しました。演目は「外郎売」「連獅子」そして世話物は「与話情浮名横櫛」。
市川家のお家芸である「外郎売」では、薬としての外郎の効用を海老蔵が早口言葉で述べる雄弁術が聞きものでしたね(なんと、わが土堂小学校ではそのセリフを覚えるのですが、これは難関中の難関だそうです)。
「与話情浮名横櫛」は三世瀬川如皐作の江戸世話物の名作で、歌謡曲「お富さん」・・粋な黒塀、見越の松に、あだな姿の洗い髪・・にもなったお富と与三郎の物語です。命からがら生き別れた(当人同士は死んだと思っている)ふたり、3年後にお富が住んでいる「源氏店」で思いがけず再会します。贅を尽くした妾宅(住まいの様子を褒める名台詞もありました、茶瓶は南部でございますね、お軸は抱一ですか・・・)で、与三郎がその傷を見せながらお富に恨みを述べる「しがねぇ恋の情けが仇」に始まる長台詞、粋でしたねぇ。
海老蔵をメインに、團十郎、福助、芝雀と、大看板がずらり勢揃い。早口調、大見得、舞、掛け合い・・・7月に歌舞伎座で舞台に復帰し、映画の主演を果たし、完全復活した海老様のその華麗にして水のしたたる男ぶりにすっかり魅了されました。やはり、日本が長きにわたってつちかった伝統の芸の深みは、なまじなものではありません。日本はなんて素晴しいのだ、と実感させられた至福の時間でした。
さて、尾道に帰り着いて現実に戻り、新聞やテレビを見ると・・・
原発事後の収集がはかどらない、G20で野田総理はスルーパスされた、TPPは賛否両論進退窮まる、等々。
こちらは歌舞伎のように完全復活して大見得を切るどころか、あいも変わらぬていたらく、
帰って来なけりゃ良かったなぁと、ため息ばかりの今日この頃です・・・

2011年11月4日金曜日

福島原発事故のTeamH20による報告書

福島原発事故のTeamH20による報告書が出ました。大前研一氏が無報酬でリーダーを引き受け、どこにも偏らない正確かつ詳細(186ページ)なものです。
その目的を
①東日本大震災と津波、その後の福島第一・第二・女川・東海第二原子力発電所などにおいて発生した事実を丹念に洗い出し、今後、我々が共有すべき事実・課題・教訓を抽出する。
②前項に基き、今後の原子力発電所の再稼働の可否判断に必要となる科学的・技術的・論理的な枠組みを提供する。
③これらはIAEA等のの国際的に中立であり、国際的信用に足る機関からのコンセンサスを得られる内容とする。
と書いています。
マスコミはこれを「どんな事が起きても過酷事故は起こさないという設計思想や指針がなかった。天災ではなく人災だ」と指摘しているようですが、
大前氏本人は、
「人災」のみを強調したつもりはなく、むしろそれよりも原発に対する「設計指針」「設計思想」そのものに誤りがあったことが重要であり、それゆえにこの問題は日本だけでなく、世界中の原子炉に影響を与えると考えています。
とコメントしています。

我々には、この膨大な報告書を精査する事は時間的にも難しいと思いますが、マスコミのように、短絡且つ性急にゆがめて受け取らない冷静さが必要のようです。
時間と理解力のある方は、ごゆっくりどうぞ。

http://pr.bbt757.com/pdf/interimrepo_111028.pdf

悠仁さま5歳「着袴の儀」

私はごく一般の日本人(極右ではありません、センターライトくらいだと本人は思っています)として、皇室の行事に関心を持っています。
今回引用した記事は、「勝谷誠彦の××な日々」から

<悠仁さま5歳「着袴の儀」 男子皇族は41年ぶり>
 <秋篠宮ご夫妻の長男悠仁(ひさひと)さま(5)の健やかな成長を願う儀式「着袴(ちゃっこ)の儀」と「深曽木(ふかそぎ)の儀」が3日、東京・元赤坂の赤坂東邸で行われた。一般の七五三にあたる皇室の行事。 秋篠宮ご一家が見守る中、悠仁さまは着袴の儀に落滝津(おちたぎつ)の服で臨み、宮内庁職員らに白い袴(はかま)を着けてもらった。深曽木の儀では童形服(どうぎょうふく)の正装で髪をすきそろえて切ってもらった後、扇や木の枝を両手に持って、高さ約27センチの碁盤から飛び降りた。>
「着袴の儀」についてはなんとなくわかりますね。では「深曽木の儀」とは何であろうか。
 「深曽木」は「深削ぎ」もしくは「深除ぎ」だと言われている。本来は天皇家だけではなく貴族の家ではどこでも行われていたらしい。幼児の髪の毛を切って、その成長を祝う儀式だ。「削ぐ」「除ぐ」の文字を嫌って「曽木」となったのだろう。「深曽木」は「みそぎ」とも呼べる。「禊」に通じるものもあるのかも知れない。
 最大の疑問はなぜ碁盤なのか、ということだと思う。私も最初は、室町時代など皇室が衰微していた時に「代用」として使われたのかと思っていた。
 しかし、これにはちゃんと意味があるんですね。正確には碁盤でなく「日置盤」というらしい。
 <その御足元には、青石の小石が二個置かれている。次いで殿下は御髪の毛を鋏で切り揃えられた後、足元の小石を踏んで日置盤よりお飛び降りになる。この行事を深曽木(みそぎ)の儀と申す。 
 古伝では、日置盤は高天原を表象し、二個の小石は高天原から眺めた地球と月とを意味するものである。御髪先に鋏をお入れになるのは、素盞鳴尊(すさのおのみこと)の故事に倣って禊(みそぎ)を遊ばされ、又青色の小石を踏んで飛び降りられるのは、葦原の中津国の支配者として降臨される事を象徴したものである。>
 <その「日置盤」なるものは、罫線が通常の碁盤と同じ19×19路ではなく、21×21路になっていました。 升目でいうと20×20の400マスです。暦における八節(春分・秋分・夏至・冬至・立春・立夏・立秋・立冬)に当たる位置が盤上に記されているほか、陰陽道にいう九星(一白・二黒・三碧・四緑・五黄・六白・七赤・八白・九紫)を表す碁石が置かれていました。>
 つまり宇宙なわけだ。南に向かって飛び降りるのはもちろん易経に言う「天子ハ南面ス」からである。
 子供のいる読者の方は、ぜひこういう由来を教えてあげて欲しい。悠仁さまもまた子供なだけに興味を持ってくれるかも知れない。本当は大マスコミにはこうした蘊蓄をこそ語ってほしいのだが。
 王室と皇室の違いはここにあるのだ。王室はたかだか国を治めるに過ぎない。しかし皇室は宇宙を統べる。そのことを日置盤から降臨されることで、悠仁さまは示しておられるのである。